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都立病院労組用語Q&A

Q&A

超過勤務申請ができない

超過勤務申請ができない、申請するには?

はじめに 

都立病院の現場では、日常的に時間外労働が発生しています。しかし、多くの職員が適正な超過勤務申請ができず、ただ働きを強いられる状況が続いています。
本記事では、超過勤務申請ができない背景とその問題点、そして申請を適切に行うための方法について解説します。 

 

  1. 超過勤務申請ができない理由

申請しづらい職場の空気 

現場では、「この程度の業務で申請するのは気が引ける」といった雰囲気があり、超過勤務申請をためらう職員が多くいます。また、上司から「勝手に早く来ているだけ」「自己研鑽の一環」と見なされるケースもあり、正当な申請が認められない場合もあります。 

時間外労働が業務として認識されない 

例えば、以下のような業務は、時間外労働として認識されにくい傾向があります。

  • 始業前の申し送りや情報収集 
  • 点滴準備や物品の確認 
  • 勤務表の作成や委員会活動の準備 
  • 院内研修・勉強会の資料作成

しかし、これらは明らかに業務であり、本来は超過勤務として申請されるべきものです。 

管理職の対応の問題 

管理職が職員の超過勤務を正しく把握していない、あるいは申請しにくい環境を放置していることも、大きな問題の一つです。「定時に退勤したことになっているが、実際には残業している」といったケースが散見されます。 

  1. 超過勤務申請ができないことの問題点

ただ働きの強要 

超過勤務が適切に申請されないことで、労働時間に対する正当な対価が支払われない「ただ働き」が発生します。これは労働基準法違反であり、重大な問題です。 

労働時間の適正管理ができない 

申請が適正に行われないと、病院側が職員の労働時間を正しく把握できず、過重労働の実態が見えにくくなります。その結果、長時間労働が常態化し、健康被害のリスクが高まります。 

労働環境の悪化 

超過勤務が正しく申請できない職場では、「仕事が終わらないのは自己責任」といった風潮が生まれやすく、労働環境が悪化します。結果として、離職率の上昇や人材確保の困難にもつながります。 

 

  1. 超過勤務申請を適切に行うために

遠慮せずに申請する 

時間外に業務を行った場合は、遠慮せずに超過勤務申請を行いましょう。自分だけでなく、職場全体の労働環境を改善するためにも必要な行動です。 

記録を残す 

業務開始・終了時間や超過勤務の内容を記録することで、申請の際に説得力を持たせることができます。具体的には、以下の方法が有効です。 

  • 勤務日誌やメモを活用する 
  • 勤務時間を記録するアプリを使用する 
  • メールなどで業務の進捗を報告して証拠を残す 

労働組合へ相談する 

超過勤務申請が認められない、もしくは申請したことで不当な扱いを受けるような場合は、労働組合へ相談してください。組合は職員とともに病院側と交渉し、適切な労働環境を求める活動を行っています。 

労働組合は、過去に多数の交渉を行い、時間外労働の適正な申請を求めるための取り組みを進めてきました。例えば、病院側に対し、職員が正しく申請できる仕組みを整えるよう要求し、一部の職場では超過勤務の事前申請を簡易化する措置が取られるようになりました。 

また、申請が拒否された場合や、適切な手続きを知りたい場合は労働組合までご連絡ください。超過勤務申請の実態を改善するためには、個々の職員が労働組合に加入し声を上げ、組合と一緒に取り組むことが重要です。 

 

おわりに 

超過勤務申請ができないことは、労働者の権利を守る上で大きな問題です。適正な申請を行い、職場全体で無償労働をなくしていくことが重要です。困ったときは、労働組合に相談し、一緒に解決していきましょう。