深刻化する人手不足 独法化のメリットはどこへ
資格手当の拡充 夜勤手当増額 手術室手当の支給を

人員不足が深刻です。看護師が、薬剤師が足りていません。夜勤のできる看護師が足りず、月の夜勤回数が6 回にもなる職場があります。薬剤師が足りず、午前中に入力された処方が病棟に届くのが日勤終了間際になっています。 足りていないのは看護師、薬剤師だけではありません。ADL を落とさず早期退院を目指すためのリハビリテーション。すぐにも始めたいのに理学療法士が足りません。
独法化のメリットは「迅速・柔軟に人材確保できること」と言われていましたが、メリットはさっぱり発揮されてはいません。
医療技術の進歩は、より多くの専門職の関りを必要とします。技術の進歩が省力化につながる他の産業との大きな違いです。都立病院が今後も、医療技術の進歩を取り入れていくためには、専門職を育てていくことが不可欠です。資格手当は専門職を育てることを手当の面から支える制度です。拡充以外ありえません。
夜勤者不足は都立病院共通の大問題です。夜勤希望者が少ないなら夜勤手当を上げる、タクシー代を全額支給する。手術室に異動すると夜勤回数減で手取りが減って希望者がいないなら、手術室勤務手当を支給する。このような対応こそが「迅速・柔軟な人材確保」です。今こそ独法化のメリットを活かすべき秋(とき)です。

危険なOTC類似薬の保険外し
現役世代の社会保険料軽減策として維新が提案している、ヒルドイドのような薬局で買える薬は保険から外すというOTC 類似薬の保険外し。アトピー性皮膚炎で受診しても処方箋は出ないので、薬局で市販薬を買うことになります。そうなれば、図のように1万円近い自己負担増が将来にわたって続きます。

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