深刻な看護師不足でも法人自己評価はSの不思議 ー派遣会社に頼る実態には一言も触れない業績評価ー
法人本部が22年度の事業実績評価書を9月に公表しました。
これは私たちでいうところの自己申告のようなものです。
自己申告と同じく、まず法人が自己評価し、それを外部の評価委員が評価し、最終的には知事が評価を行います。
評価書の内容は法人が行う業務全般に及びますが、私たちの労働環境に関する部分は、「業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためとるべき措置」にあります。
「業務運営の改善及び効率化」に対する法人の自己評価はS(5段階の最高評価)でしたが、外部委員会の評価後はワンランク下がってAとなっています。
深刻な看護師不足がワンランク下がった原因のようです。
自己評価では、「病院の実情に応じて採用活動を実施することが可能になった」として、「令和4年度採用実績(7月~3月) 医師・歯科医師 約120人 看護師・助産師 約110人」と書いてあります。
なぜ正確に×××人と書かないのか理解できませんが、それよりも何よりも、看護師不足のために派遣会社に頼らざるを得なくなっていることが全く書かれていません。
「実情に応じて」と言いますが、私たちのニュース(6月13日付28号)では、荏原病院では近隣相場より時給が安く、外来で深刻な看護師不足が生じていることを報告しました。
それなのに自己評価はS、不思議としか言えません。(つづく)
1 期41号
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