病院が赤字の時に賃上げ要求してもいいの?
要求すべき 賃上げは都立病院の未来に対する先行投資
都立病院機構の23年度決算は183億円の赤字でした。
赤字なら私たちは賃上げ、ボーナス増をあきらめるべきなのでしょうか。
賃金が上がれば人件費が上昇し病院の赤字はさらに拡大するかもしれません。
しかし賃上げは、将来都立病院を支える人材を育てるのに不可欠です。
人件費はコストですが未来に対する投資なのです。
Q3.病院が赤字の時に賃上げ要求していいの?
A.要求するべきです。
24年6月の診療報酬改定でベースアップ評価料が盛り込まれました。
この分は労働者に賃上げとして支給することが義務付けられています。
賃上げしなかった場合、ベースアップ評価料は国に返還しなくてはいけません。
23年度の機構の「業務実績評価書」では、23年度は「全体として年度計画を概ね順調に実施しており(略)着実な業務の進捗状況にある」と評価しています。
現場は計画通りにしっかり働いたということです。
つまり183億円の赤字に現場の責任はありません。
都立病院は収益のために何をしてもいいわけではありません。
不採算な行政医療を提供するという使命があります。
その使命を「概ね順調に」果たした結果の赤字に対し、賃上げ、ボーナス増なしで対応するのであれば、都立病院で働く人はいなくなるでしょう。
賃上げはコスト増になりますが、将来の都立病院を支える人材を育成する先行投資です。
人材への先行投資なくしては、将来の医療の安定供給も収益増もありません。
協議を尽くしても解決に至らない場合に備えてストライキ権を確立する批准投票を呼びかけます。
ストライキ権を確立して交渉に臨み、要求を実現させましょう。
ストライキ権を確立し秋冬交渉へ
冬のボーナス2.425月以上。
中堅・ベテラン、再任用、病院職員も含めた全員の賃上げ。
これが私たちの主な要求です。
この要求が交渉を重ねても実現しない場合、ストライキという方法があります。
ストライキを行えるようにするためには、組合員の無記名投票で過半数の賛成でストライキ権を確立する必要があります。
これをストライキ批准投票と言います。
執行委員会は、秋冬の賃上げ・ボーナス交渉を前にストライキ批准投票を実施します。
物価高騰で昨年と同水準では賃下げです。生活は大変になるばかりです。
困難な状況ですが、今は行動を起こすべき時です。
批准投票を成功させましょう。
2期45号
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