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都立病院労組ニュース

高額療養費制度引上げは現役世代の治療中断に

医学会も批判 早期治療の機会を逃し患者の予後が悪化する


歌手の和田アキ子さんが「ダメだよね」と、高額療養費の負担引き上げを1日のラジオ番組で批判しました。

高額療養費制度は、がんや難病などで治療費が高額になっても支払い金額は自己負担限度額までとするもので、経済的な理由で治療をあきらめる、治療費の支払いのために家計が破産することを防ぐ制度ですが、政府は自己負担額の引き上げを提案しています。

和田さんはシェーグレン症候群を患っています。

政府案に患者団体や8医学会が反対の声を上げています。

日本乳癌学会は、「自己負担上限額が引き上げられれば、治療継続をためらう患者が出る」、「早期治療の機会を逃すことで、患者の予後は悪化し、さらなる高額医療費が必要となる可能性や社会的負担が増大する可能性」があり、「また乳癌は他のがんと比較して、現役世代・子育て世代の罹患する割合が多く、医療費の負担が原因で経済的困窮に陥ることは、患者本人だけでなく家族を含む生活全般に深刻な影響を及ぼす」と批判します。

皆保険制度の維持のために引き上げが必要と言いますが、「高額療養費の医療費全体に占める割合は6.3%」で政府案にはエビデンスがありません。

政府は「治療継続をためらう患者」が治療を中断することで2270億円を削減できると試算しています。

患者の命と引き換えに制度を存続させる方針で、こんなことは許されません。

政府案には、エビデンスがなく医療費を削減したいという信念、それも誤った、だけがあります。

この信念が患者の命をないがしろにし、私たちの賃上げも阻んでいます。

政策は信念ではなくエビデンスに基づかなければなりません。

#高額療養費制度引き上げ反対

資格手当 外来がん治療をサポートする資格に新たな手当を

がん患者指導管理料は、患者さんと家族が安心・納得して治療を受けられるようにサポートすると報酬が算定されます。がん患者指導管理料ハは薬剤師のかかわる部分で、薬剤師経験5年以上、3年以上化療の経験があり、がん患者に対する薬剤管理指導の実績50症例以上のベテラン薬剤師でなければ算定できません。今後も拡大していく外来がん治療を安全に支えるのに必要な資格です。

職種 資格 理由
薬剤師 外来がん治療認定薬剤師、外来がん治療専門薬剤師 連携充実加算、がん患者指導管理料ハを算定できる資格なのに手当の対象になっていない。
3期17号3月4日
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